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クレアチニン(CRE)とは

クレアチニンとは、体内で利用された老廃物の一つで、筋肉の活用により使われるクレアチンリン酸がエネルギーを発する際に分解されたものです。このクレアチニンは腎臓を介して排泄される事から、血液検査でクレアチニン濃度を検査することにより、腎臓のろ過能力を測る指標として活用されます。

クレアチニン(CRE)の診断項目とポイント

血液検査における「クレアチニン(CRE)」の基準値や、基準値を超える(不足する)場合に疑うべき病気や治療法・改善方法などを解説します。

クレアチニン(CRE)の基準値(成人)

基準値(男性) 0.6〜1.2
基準値(女性) 0.4〜0.9
単位 mg/dL

 

クレアチニン(CRE)による診断ポイント

クレアチニンは前述のとおり、筋肉が運動をする際に必要なエネルギーを生み出したあとの老廃物です。通常、発生したクレアチニンは腎臓においてろ過されて体外に排出されます。ただし、腎臓機能に障害または能力の低下がある場合はろ過しきれずに、血中に残る事になります。

血液検査では、血中におけるクレアチニンの数値を計測する事により現在の腎機能の状態を図る検査項目です。腎臓における疾患の進行とともに、腎機能が正常時の50%以下のになると、血中のクレアチニン濃度(血清クレアチニン濃度)は上昇します(ただし、この時期では摂取するタンパク質を制限することにより抑えられます)。この後、腎機能がさらに低下し平常の20%以下となると腎不全になり、食事制限を通じても血清クレアチニン濃度は正常化しません。さらに、5%以下となると、尿毒症の症状を起こし腎透析が必要になります。

なお、クレアチニンの数値は性質上運動により数値が変動しますので、安静時に採血する必要があります。

 

クレアチニン(CRE)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、クレアチニン(CRE)の異常により疑う事ができる病気や原因です。ただし、以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、すぐに病気というわけではありません。また、他の要因と連動して初めて病気として診断されるケースもありますので、ご注意ください。

・腎疾患