ノロウイルス:医学用語辞典

ノロウイルスに関する用語の解説。

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ノロウイルスとは

ノロウイルス(のろういるす)とは、急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種で、牡蠣などの貝類による食中毒や、感染者からの糞便や嘔吐物やそれらが乾燥して飛散したものを媒介として経口感染するウイルスで、主に秋口から年末に掛けて流行する。ノロウイルスは非常に感染力が強い事から、毎年のようにノロウイルスによる集団感染が報告されている。

ノロウイルスはヒトに対しては経口感染(口を通じて感染)して伝染性の消化器感染症を引き起こす。ノロウイルス感染によって死亡する例はごく稀であるが、培養が難しい事から研究が進んでおらず、治療法は2007年現在確立されていない。

ノロウイルス感染時の症状
ノロウイルス感染による症状としては、突発的におこる吐き気であり、それが長時間にわたって続く。また、吐き気の後に強烈な悪寒や発熱を伴う場合もある。感染症状はおよそ1日から2日程度に渡って続くが、その後回復し後遺症が残ることは無い。ただし、免疫力の低下している老人などでは死亡した例もある。

ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスの感染経路には大きく「ウイルスを蓄積している食品を接種することによる感染」と「既に感染した患者を通じて感染する」という二つの感染経路が存在する。なお、これらによる感染経路の違いによる症状への影響などはない。

ノロウイルスの治療法
現時点でノロウイルスに対する有効な治療法は無いため、対症療法に限定される。主に脱水症状を予防する為の水分の補給が必要であるが、吸収を早める為、電解質であることが望ましいとされる(スポーツドリンクや生理食塩水)

ノロウイルスの感染予防について
二次感染を予防するという意味合いでは料理の調理者の十分な手洗いが励行される。一般に石鹸によるノロウイルスに対する消毒効果はさほど高くないとされているが、水洗いによりノロウイルスが流される事から効果は高いとされている。
また、感染者の汚物などを処理する場合は経口感染しないようにマスクや手袋を装着した上で、処理した後は塩素系漂白剤を薄めたもので消毒しておくと良い。

最後に、牡蠣を始めとした二枚貝を通じたノロウイルスの感染についてであるが、近年の水産加工業者の一部では自主的に牡蠣等がノロウイルスに感染していないかをチェックしている(一部)。ただし、この検査は法制化されたものではない。保健所や厚生労働省なども積極的には牡蠣等の生食を制限してはいないが、十分に加熱した後に食するように呼びかけを行っている。