妄想:医学用語辞典

妄想に関する用語の解説。

妄想とは

妄想(もうそう)とは、非現実的な事柄や間違った考えを事実として強く信じ込んでしまう状態を指す。妄想は、特に精神分裂病を始めとした精神病に多く見られる症状で、その症状(病型)も様々である。なお、ここでは、本人が妄想であるとは自覚していない妄想(病識がない)ケースを解説する。

一般的に妄想の症状としては、大きく以下に分類することができる。

1.誇大妄想
現実的な状況から逸脱し、自己の過大評価、実際には存在しない地位や財力があるように思い込む状態で、躁病に多く見られる妄想の一種。

2.被害妄想
他人から悪意を持って害されていると考える妄想。自分の身に降りかかるあらゆる状態が他人からの攻撃や妨害により起こっていると信じ込む妄想の一種。

3.注察妄想
他人から常に監視されているというように思い込んでしまう妄想の一種。

4.関連妄想
周囲におこっている現実を自分自身と結び付けてしまう妄想で、遠い地域で起こっている犯罪なども自身と関連しているように思い込む。

5.盗害妄想
自分の物を盗まれたと思い込む妄想の一種。特に痴呆症(認知症)の人に多く、実際は盗まれたと思っている物が生活圏内に置かれている事が多いが、それを他人が見つけて渡すと、「やっぱり盗んでいた」と思うため、一緒に探すなど仕手本人に見つけさせるべきである。

6.罪業妄想
自分は非常に罪深い存在で罰せらなければならないと思い込む妄想の一種で、うつ病に多い症状。

7.心気妄想
自分は重い病気にかかっていると思い込む妄想の一種。実際にはそこまで重い症状の病気出なくても、それよりも重い病気に罹っていると信じてしまう。うつ病に多い症状。

8.貧困妄想
現実よりも非常に貧しい、貧困である、借金があるなどと信じてしまう妄想の一種。うつ病に多い。


以上が、妄想の代表的な例である。なお、健常者でもくだらない、あるいは淫らな空想をするケースがあるが、これは「妄想癖」として区別する。