横隔膜挙上とは

横隔膜は、胸とお腹を分けるドーム状の筋肉で、呼吸のときに上下へ動きます。胸部X線では左右の横隔膜の高さ、形、肋骨横隔膜角、肺のふくらみなどをあわせて確認します。

横隔膜挙上は、片側または両側の横隔膜が高く見える所見です。右側は肝臓の影響で左側より高く見えることがあり、撮影条件や息の吸い方でも印象が変わります。

注意: 横隔膜挙上という記載だけで、横隔膜麻痺、肺の病気、腹部の病気などを自己判断することはできません。過去画像、症状、追加検査の案内を確認しましょう。

結果表で確認したいこと

確認項目見ておきたいポイント
左右差右か左か、片側か両側か、以前の画像と比べて変化があるかを確認します。
併記された所見無気肺、胸水、肺容量低下、肋骨横隔膜角鈍化、横隔膜弛緩、陳旧性変化などが併記されていないか確認します。
判定区分経過観察、要再検査、要精密検査、内科・呼吸器内科受診など、結果表の案内を優先します。
症状息切れ、胸痛、発熱、咳、痰、体重減少、横になると息苦しいなどがあるか整理します。
既往歴・手術歴胸部・腹部手術、外傷、肺炎、胸膜炎、神経や筋肉の病気、腹部膨満などの情報を確認します。

関連する可能性がある背景

横隔膜挙上は、横隔膜そのものの動きだけでなく、肺や胸膜、腹部の状態、撮影条件の影響でも見られることがあります。原因を一つに決めず、結果表と医療機関での確認を組み合わせます。

  • 撮影時に十分息を吸えていない、体位や撮影条件の影響
  • 肺の容量低下、無気肺、胸水、過去炎症後の変化
  • 横隔膜の動きの低下、横隔膜弛緩、横隔神経に関係する問題
  • 腹部膨満、肝臓・脾臓など腹部臓器の影響、手術後や外傷後の変化

関連して確認される検査

医療機関では、胸部X線の再撮影、胸部CT、腹部超音波、呼吸機能検査、横隔膜の動きを見る検査などが検討されることがあります。必要な検査は、所見の部位、症状、過去画像、既往歴で変わります。

何科に相談するか

横隔膜挙上では、内科、呼吸器内科、健診機関の再検査外来などが相談先の候補になります。腹部の症状や腹部所見が中心の場合は、消化器内科などが候補になることもあります。

息切れ、胸痛、発熱、咳や痰が続く、急に症状が出た、過去画像から変化している、結果表に要精密検査の案内がある場合は、結果表と過去画像を持参して相談しましょう。

追加検査や受診費用も確認したい方へ

胸部CT、腹部超音波、呼吸機能検査、専門科受診が必要になる場合、健診とは別に医療機関での自己負担が発生することがあります。健康保険や医療費制度の基本も確認しておくと受診準備を進めやすくなります。

マネーライフハックで医療費・保険制度を見る

よくある質問

横隔膜挙上と書かれていたら横隔膜麻痺ですか?

横隔膜麻痺と関連することはありますが、所見名だけで診断はできません。撮影条件、過去画像、症状、横隔膜の動き、CTや呼吸機能検査などとあわせて医療機関で確認します。

症状がない場合は何を確認しますか?

症状がなく、過去画像と変わらない場合は経過観察になることもあります。ただし、要再検査・要精密検査の案内がある場合や新しい所見の場合は、結果表の指示に沿って確認してください。

横隔膜挙上と肺過膨張は同じですか?

同じではありません。肺過膨張では横隔膜が低く見えることがあり、横隔膜挙上とは見え方が反対になる場合があります。いずれも画像所見の一つなので、所見名だけで判断せず医療機関で確認します。

何を持って受診するとよいですか?

健康診断の結果表、過去の胸部X線やCT画像、紹介状、症状や既往歴、手術歴、服薬のメモを持参できると確認しやすくなります。

参考・出典

医療情報に関する注意

このページは、胸部X線の横隔膜挙上に関する一般的な情報です。健康診断の結果は医師の診断そのものではありません。検査の必要性、受診先、治療方針は、症状、既往歴、過去画像、医療機関での評価により異なります。気になる症状や要精密検査の案内がある場合は、医療機関や健診機関に相談してください。