生活改善ガイド
長距離移動・手術前後の血栓予防とは?DVT・肺塞栓症で注意したい症状
飛行機、車、バス、電車で長時間座る移動や、手術後・入院後に動きにくい状態が続くと、深部静脈血栓症(DVT)や肺塞栓症のリスクを確認したい場面があります。血栓を完全に防げる方法を断定するのではなく、リスクを知り、必要に応じて医療機関へ相談するための入口として整理します。
このページの要点
- 長距離移動や手術後・入院後は、長時間動かないことが血栓リスクの一因になることがあります。
- 片脚の腫れ、痛み、熱感、赤み、急な息切れ、胸痛、血痰、失神は自己判断せず医療機関へ相談します。
- 弾性ストッキング、抗凝固薬、アスピリンなどは自己判断で始めず、リスクがある人は事前に医師へ確認します。
長距離移動・手術前後と血栓リスク
深部静脈血栓症(DVT)は、脚や骨盤などの深い静脈に血栓ができる状態です。血栓の一部が肺へ流れると、肺塞栓症につながることがあります。健康診断の通常項目だけでDVTや肺塞栓症を診断するものではありません。
旅行や出張では、4時間を超える移動で長く座ることがあり、脚の血流が滞る可能性があります。手術後、入院後、けがの後も、動きにくい状態、炎症、体調変化、薬の使用などが重なることがあります。
確認しておきたいこと: 血栓リスクは、移動時間だけでなく、年齢、既往歴、手術歴、妊娠・産後、がん治療、ホルモン薬、肥満、血栓症の家族歴など複数の要因で変わります。
リスクが高くなりやすい人
次のような背景がある場合は、長距離移動や手術前後の対応を事前に医療機関で確認しておくと安心です。
- 過去にDVT、肺塞栓症、静脈血栓塞栓症を経験したことがある
- 最近の手術、入院、けが、骨折、ギプス固定、長期臥床がある
- 妊娠中、産後、エストロゲンを含む薬、ホルモン補充療法を使用している
- がんまたはがん治療中、心臓や肺の病気、炎症性腸疾患などがある
- 肥満、喫煙、加齢、血栓症の家族歴、血液が固まりやすい体質を指摘されたことがある
長距離移動中に確認したい工夫
長距離移動では、体調や持病に合わせて、脚を動かす、歩けるタイミングで歩く、水分補給を意識するなど、血流を滞らせにくい工夫が案内されることがあります。
| 場面 | 確認したいこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 飛行機・電車・バス | 可能な範囲で立つ、歩く、足首を動かす、ふくらはぎを動かす | 転倒リスクや揺れがある場合は無理をしない |
| 車での長距離移動 | 休憩を予定に入れ、歩く時間を作る | 眠気や体調不良がある場合は運転を続けない |
| 血栓リスクが高い人 | 出発前に医師へ相談し、弾性ストッキングや薬の必要性を確認する | 自己判断で薬を追加・中止しない |
旅行中の血栓予防としてアスピリンを自己判断で飲むことは推奨されません。別の目的でアスピリンを使用している人も、移動や手術前後の扱いは主治医へ確認してください。
手術前後・入院後に確認したいこと
手術や入院では、医療機関側が血栓リスクと出血リスクを評価し、必要に応じて早期離床、下肢運動、弾性ストッキング、間欠的空気圧迫装置、抗凝固薬などを検討します。内容は手術の種類、病状、出血リスク、腎機能、服薬状況によって異なります。
- 退院後にどの程度歩いてよいか、運動制限や通院予定を確認します。
- 抗凝固薬を処方された場合は、飲み忘れ、出血しやすさ、他の薬との併用を確認します。
- 弾性ストッキングを使う場合は、サイズ、着用時間、皮膚トラブル時の対応を確認します。
- 旅行や長時間移動を予定している場合は、手術前後の時期に移動してよいかを事前に相談します。
旅行・手術前後の相談チェックリスト
旅行、出張、手術前後、退院後の長距離移動では、移動時間、過去の血栓、手術内容、服薬、弾性ストッキング、抗凝固薬、現地での受診先を分けて確認すると相談しやすくなります。
医療機関へ相談したい症状
- 片脚の腫れ、痛み、押すと痛い、熱感、赤み、皮膚の色の変化がある
- 長距離移動、手術後、入院後、けがの後に脚の症状が出た
- 急な息切れ、胸痛、血痰、失神、強い動悸、冷汗がある
- 過去にDVTや肺塞栓症を経験し、似た症状が出ている
急な息切れ、胸痛、失神、血痰などがある場合は、費用や予約方法を調べるよりも、医療機関への相談を優先してください。
日常の活動量を見直したい方へ
移動中の足首運動やこまめな歩行は、日々の活動量を考える入口にもなります。ただし、脚の腫れや痛みがある場合は運動で解決しようとせず、医療機関へ相談してください。
BeautyLifehackで生活習慣情報を見るよくある質問
長距離移動で血栓リスクはどう確認しますか?
長距離移動だけで必ず血栓ができるわけではありません。移動時間、持病、手術歴、妊娠・産後、薬、血栓症の既往など複数の要因でリスクが変わります。
弾性ストッキングは誰でも使えばよいですか?
血栓リスクがある人では検討されることがありますが、サイズや圧の強さ、皮膚や血流の状態によって適否が変わります。自己判断で選ぶより、医療機関で確認してください。
旅行前にアスピリンを飲めば予防できますか?
旅行中の血栓予防目的で自己判断によりアスピリンを飲むことは避けます。出血リスクや持病、他の薬との関係があるため、必要性は医師へ確認してください。
手術後の旅行はいつから可能ですか?
手術の種類、出血リスク、血栓リスク、体力、服薬、通院予定によって異なります。退院時または術後診察で、長時間移動や飛行機利用の可否を確認してください。
参考・出典
- CDC「Understanding Your Risk for Blood Clots with Travel」(参照日: 2026-07-02)
- CDC「Risk Factors for Blood Clots」(参照日: 2026-07-02)
- AHRQ「Preventing Hospital-Associated Venous Thromboembolism」(参照日: 2026-07-02)
- 日本循環器学会ほか「2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン」(参照日: 2026-07-02)
このページは一般的な健康情報を提供するもので、診断、治療、服薬指示、受診不要の判断を代替するものではありません。基準値や判定、血栓リスク、予防方法は、医療機関、検査機関、年齢、性別、既往歴、服薬、手術内容などにより異なります。気になる症状がある場合は医療機関へ相談してください。