検査項目辞典

健診で血圧が高いとき|家庭血圧の測り方・記録と受診の準備

血圧は、心臓から送り出された血液が血管の壁にかける圧を確認する項目です。健康診断で高めと指摘された場合も、1回の測定だけで病気と決めつけず、測定条件、家庭血圧、過去の結果、脂質・血糖・腎機能などをあわせて確認します。

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家庭用の上腕式血圧計と、測定結果を書き留めるノート
家庭血圧は測定条件と一緒に記録します。画像はイメージで、腕帯の装着方法は使用する機器の説明書で確認してください。

このページの要点

  • 血圧は緊張、睡眠不足、運動直後、入浴、測定姿勢などで変動することがあります。
  • 健診での判定値は医療機関や健診制度により異なるため、結果表の基準値と指示を優先して確認します。
  • 家庭では朝と晩に、姿勢を整えて原則2回ずつ測り、低い値だけを選ばず記録します。
  • 要受診の案内や急な症状がある場合は、家庭血圧の記録がそろうのを待たずに対応します。

血圧で何を調べるか

血圧測定では、心臓が収縮したときの収縮期血圧と、心臓が拡張したときの拡張期血圧を確認します。健康診断では、循環器疾患、腎臓病、糖代謝、脂質、肥満、喫煙など複数のリスクを整理する入口になります。

確認しておきたいこと: 健診結果は診断そのものではありません。基準値や判定は、測定方法、測定環境、年齢、性別、既往歴、服薬状況などで異なる場合があります。

健診と家庭では判定値が異なります

次の表は特定健診の保健指導・受診勧奨の目安です。治療中の人の目標値や、家庭で測った値をそのまま判定する表ではありません。上下のどちらかが該当しても確認の対象になります。

項目保健指導判定値の目安受診勧奨判定値の目安
収縮期血圧130mmHg以上140mmHg以上
拡張期血圧85mmHg以上90mmHg以上

上記は厚生労働省の標準的な健診・保健指導プログラムに掲載されている目安です。個別の判断は、健診結果表の判定、家庭血圧、他の検査結果、既往歴を含めて医療機関で確認します。

一方、家庭血圧は、複数日の朝・晩それぞれの平均で収縮期135mmHg以上、または拡張期85mmHg以上が高血圧を考える目安です。1回の値だけで自己診断せず、記録を医療機関で見てもらいましょう。診断の基準、健診の判定、治療の目標は役割が違います。[1]

健診会場で高く家庭では高くない場合には「白衣高血圧」、診察室では高くなく家庭で高い場合には「仮面高血圧」が検討されます。「家では低いから受診不要」と決めず、測り方が適切かも含めて確認します。[2]

家庭で測るときの手順

上腕に腕帯を巻くタイプの血圧計を基本に、腕の太さに合う腕帯を選び、機器の説明書に従います。いつも同じ腕・姿勢・時間帯で測れるよう、血圧計と記録用紙を同じ場所に用意すると続けやすくなります。[2] [3]

  1. 静かで過ごしやすい室温の場所で、背もたれのある椅子に座ります。足を組まず、腕を支えて腕帯を心臓の高さに保ちます。
  2. 座って1〜2分安静にしてから測ります。測定中は話さず、体を動かさないようにします。
  3. 1機会に原則2回測り、1回目から両方の結果を残します。低い値が出るまで何度も測ったり、低い方だけを書いたりしません。
時間帯測るタイミング一緒に確認すること
朝起床後1時間以内、排尿を済ませ、朝食・朝の服薬の前起床と測定の時刻。いつもと条件が違った日は、その違いも記録
晩就寝前測定前の飲酒・喫煙・カフェイン摂取を控え、毎日なるべく同じ条件で測る

薬の時刻などに個別の指示がある場合は、その指示を優先します。測定のために処方薬を飲み忘れたり、中止したりしないでください。朝晩の測定は可能なら7日程度、少なくとも5日分を目安に続けますが、受診期限や症状への対応を遅らせるための待ち期間ではありません。[1]

受診に役立つ記録の残し方

紙のノート、血圧手帳、血圧計のメモリーなど、確認しやすい方法で構いません。診察時に朝と晩を区別できるようにし、平均値だけでなく元の測定値も残します。

記録欄書き方の例
日付・時刻・朝/晩「10月○日、○時○分、朝」のように、その場で記入
1回目と2回目それぞれ「上の血圧/下の血圧」をmmHgで記入。機器に表示される脈拍も残す
普段と違った条件「朝食後に測った」「昨夜眠れなかった」など事実を書く
症状・服薬の状況症状が始まった時刻、飲み忘れ等を記入。薬の変更は自分で決めない
測れなかった機会空欄または「未測定」とする。数値を推測して埋めない

例えば、朝に高く晩に低い日が続いたら、朝晩をまとめた1つの平均だけでは違いが伝わりません。朝の記録と晩の記録を分けて持参してください。平均の計算に迷う場合も、元の記録をそのまま見せられます。[1] [3]

高い場合に考えられること

  • 測定時の緊張、睡眠不足、運動直後、飲酒、喫煙、寒さ、体調不良などが関係することがあります。
  • 塩分の多い食事、体重増加、運動不足、過剰飲酒、ストレス、喫煙などが関連することがあります。
  • 腎臓病、内分泌疾患、薬剤などが関係する場合もあるため、自己判断で原因を決めないことが大切です。

関連する病気

関連する検査項目

生活習慣で見直したいこと

血圧を指摘されたときは、食塩摂取、飲酒、喫煙、身体活動、睡眠、ストレス、体重変化、服薬状況を整理します。すでに治療中の方は、自己判断で薬を中止・調整せず、主治医の指示を確認してください。

生活面は生活改善ガイドから確認できます。血圧記録を持参し、持病や治療に合う取り組みを医療機関で相談しましょう。

医療機関に相談したいケース

  • 結果表に要再検査、要精密検査、受診勧奨の記載がある
  • 家庭血圧でも高めの値が続く
  • 糖尿病、腎臓病、心臓病、脳血管疾患などの既往がある

受診先に迷うときは、健診機関、かかりつけ医、内科に相談し、再検査・精密検査の受診準備も確認してください。今回と過去の健診結果、家庭血圧の記録、お薬手帳・市販薬やサプリメントの情報を持参します。血圧計がない場合も、購入や記録の完成を待って受診を延期する必要はありません。

健診で収縮期160mmHg以上、または拡張期100mmHg以上だった場合、厚生労働省の文例集は速やかな医療機関受診を案内しています。症状の有無だけで判断せず、結果表の指示を確認して連絡しましょう。[4]

急な症状があるとき

突然の激しい頭痛、急な息切れ・呼吸困難、胸の強い痛み、片方の手足に急に力が入らない、ろれつが回らない、意識がおかしいといった症状は、血圧の数値や記録の日数にかかわらず119番へ連絡してください。[5]

よくある質問

健診当日だけ血圧が高い場合は何を確認しますか?

会場での緊張だけが原因とは限りません。家庭での測り方と複数日の記録、過去の健診結果を確認し、結果表の案内に沿って相談します。自宅で低い日があっても、その値だけで受診不要と判断しないでください。

何科に相談しますか?

まずは内科、循環器内科、かかりつけ医に相談するのが一般的です。腎機能や内分泌の異常が疑われる場合は、医師の判断で専門科へ紹介されることがあります。

参考・出典

このページは一般的な健康情報を提供するもので、診断、治療、服薬指示の代替ではありません。気になる症状がある場合や、結果表で再検査・精密検査を案内された場合は、医療機関へ相談してください。