肺結核について
肺結核(はいけっかく)とは、結核菌による慢性的な肺炎を指します。半世紀前までは国民病と恐れられた病気でしたが近年では治療法の確立などにより患者数は激減しています。しかし、高齢者やHIV患者など抵抗力が弱っている人にとっては今でも致死率の高い病気の一つです。
肺結核に関する原因と治療法・予防対策
肺結核に関する原因や治療法またはその予防の為の対策などを解説していきます。
肺結核の症状
結核は初期の段階ではほとんど症状はありません。そのため、健康診断などで結核菌を保有していることが分かる事がほとんどです。その後症状が進行すると咳や胸痛、血痰、寝汗などの症状がでます。
二週間以上にわたり、咳や痰が続く場合には、肺結核の可能性を疑って胸部X線写真を撮り診察することをおすすめします。
肺結核の原因
肺結核は空気感染することから、結核患者の痰に含まれている結核菌が咳などを通じて周囲に飛散してこれを吸引する事によって感染します。
一方で、人体では白血球(マクロファージ)を動員させて、この結核菌を捕食します。しかし、結核菌自体はマクロファージと呼ばれるものの中で生存し続ける事になります。そのため、人の抵抗力などが弱まると再度活動を開始します。このため結核は「眠れる菌」とも呼ばれるわけです。
肺結核の対策・予防策
通常、弱毒化した結核菌を接種し結核菌に対するツベルクリン反応というチェックを行います(ツ反応ともいう)。ツベルクリン接種後、反応が出た場合は結核菌に対する免疫があると判断されます。対して反応が出ない場合は結核菌に対する免疫を保持していない事になりますので、BCG(結核菌に対するワクチン)を接種します。
肺結核の治療法
国民病・難病・不治の病などと恐れられた結核ですが、近年は薬物療法が確立されています。ただし、近年は薬物に対する抵抗を持つ多剤耐性結核菌なども出現しており、これらの結核菌に侵された場合は治療期間が伸びる場合もあります。
通常結核が発症した場合、治療期間は6〜9ヶ月程度必要になります。注意点として、結核の症状は治療を始めてから比較的早期に収束する為、治療を中断することが問題となっています。結核の治療を中断した場合残った結核菌が薬剤に対する耐性を持つ可能性があり、この耐性を持った結核菌が周囲に再感染することにより被害が拡大する恐れがあります。
このことから、肺結核と診断される場合自分で勝手に治ったと判断するのではなく、医師の判断に従うようにしましょう。
なお、肺結核は空気感染しますので、排菌のある結核患者については結核予防法という法律に基づき結核患者専用の病棟にて治療を受ける必要があります。
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