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赤血球数(RBC)とは

血液中に赤血球がどれくらいあるのかを調べる検査が赤血球数です。過少だと貧血症の疑いがあり、逆に多すぎると多血症の疑いがあります。

赤血球数(RBC)の診断項目とポイント

血液検査における「赤血球数」の基準値や、基準値を超える(不足する)場合に疑うべき病気や治療法・改善方法などを解説します。

赤血球数の基準値(成人)

基準値(男性) 420〜554
基準値(女性) 384〜488
単位 *104μl

 

赤血球数(RBC)による診断ポイント

血液の45%は血球と呼ばれるものが占めており、さらに血球には赤血球・白血球・血小板の三種類があります。そして、そのうちの95%は赤血球が占め呈します。さらに、この赤血球の90%以上はヘモグロビンと呼ばれるタンパクから成り立っています。

このヘモグロビンが赤色の為、赤血球が赤く見え、さらに赤血球が95%を占める血液も赤く見えます。赤血球の働きとして最も重要な役割は肺で取り込まれた酸素を全身に運ぶ働きです。

赤血球の平均的な寿命は120日前後で、1年で3回総入れ替えが行われる計算となります。実際には毎日何百億ともいわれる赤血球が作られ、同様に壊れています。

赤血球数が基準により不足する場合、いわゆる「貧血症」と診断されます(朝礼などで立ちくらみなどの脳貧血とは異なります)。これは、赤血球数の減少により、赤血球の大切な働きである酸素を全身に供給することが難しくなるということから発生します。
症状としては、疲労感やめまい、頭痛、集中力の欠如などが挙げられます。

逆に、赤血球数が基準よりも多くなる状態を「赤血球増多症」「多血症」などと呼びます。頭痛・めまいなどの非特異的な中枢神経症状や高血圧が出現するほか、脳梗塞、心筋梗塞などの原因になることもあります。

多血症(赤血球増多症)については、疾病などによる一時的なもの、ストレスによるもの、原因不明のものまで多々あります。赤血球数が多いからといって、一概に慢性的な多血症(赤血球増多症)であるとは言えません。

 

赤血球数(RBC)の異常により疑うべき病気・原因

以下は、赤血球数の異常により疑う事ができる病気や原因です。ただし、以下に示した病気はあくまでも一例です。異常値であったからといって、すぐに病気というわけではありません。また、他の要因と連動して初めて病気として診断されるケースもありますので、ご注意ください。

赤血球数(RBC)の数値が基準値より高い場合

  1. 多血症

赤血球数(RBC)の数値が基準値より低い場合

  1. 貧血

 

 

 

基準値等に関する注意

血液検査の基準値については、診察を行う病院等によって異なります。また、施設によって機器や試薬などの違いから検査値が多少異なります。
また、基準値については、健康な成人集団の95%が含まれる範囲をあらわしています。